民族学
熊祭り
活動
熊祭りはアイヌの文化と宗教において最も重要な行事の名称であり、森の果実や動物などあらゆる食物を与えてくれるとされる、神々の中の最高の神、山の神に若い熊を生贄として捧げるものである。アイヌ語では「イオマンテ」といい、「霊を送り返す」という意味である。これはアイヌ人たちが、生け贄となった動物の霊は元の場所、つまり神々(カムイ)の地へと旅立つと信じていたからであり、アイヌが食べるために残るものはその肉で、皮と骨も彼らの役に立つ。きれいに洗い、飾りを付けた頭蓋骨は、神聖な柵の上にある特殊な棒の先に置かれ、その柵から家を守ってくれる。神々の地に到着した熊の霊は、地上での待遇を報告し、村人たちの事象や祈りを取り次ぐと信じられていた。
動物を生贄にする儀式は、村全体で入念に準備されたが、最も重要な役割を果たしたのは、動物を準備する一族のメンバーだった。その準備とは、例えば狩りの途中に森で見つけた小熊を2年間育てることである。小さいうちは家の中で人間と一緒に生活し、食事を与え、世話をする。熊が人間にとって危険な大きさと重さになると、家の外にある、棒で作った特別な檻に入れた。
祭りは決まった日に行われたわけではない。通常、家族の重要な出来事の際に指定され、例えば漁の最中に急死した漁師の弔いと一緒に行われることが多かった。
準備から始まって、熊を檻から出す儀式、喪に服す儀式、熊の頭と首の飾り付け、生け贄の場所への誘導、弓で熊の心臓を射抜く儀式、そして肉と骨を出席者全員にも、生け贄を捧げたものの欠席した(遠方居住のため)親族にも、細心の注意を払って分け与える、丸一日続く宴会と、計3日間に及ぶイベントであった。生け贄を先導し、弓を射るために、最も勇敢な男たちが選ばれた。儀式用の容器はこの祝宴の時だけ使われた。
狐や梟など、熊以外の生き物の霊を送り返す、やや稀な儀式もあった。狐は森の神々と人々をつなぐ使者とされ、梟は村を守護するものとされた。
ブロニスワフ・ピウスツキは、この神秘的で危険な儀式に何度も参加する機会を得て、熊祭りの様子を最初に記述した者の一人である。