ヤンとカスペル

ヤン、通称ヤネクは、マリアの3歳年下で、同じくヴィリニュスで生まれた。彼は兄たちと同じ中学校で教育を受け、留年はしなかった。ブロニスワフはこう記している。「父さんが言ったように、彼はとても上手に馬に乗ることになるだろう。なるほど今彼は、ズーウフのほぼすべての荷馬を乗りこなしている。」1892年から1894年までヤンはリパヴァの中学校で学び、そこで高等学校の卒業証書を得た。その後モスクワで法律を学んだが、ポーランド人学生組織で活動したために大学退学を余儀なくされた。彼は1904年にカザンで勉学を全うし、弁護士補佐の肩書を得た。2年後に彼はヴィテブスクの聖アントニオ教会で24歳の貴族女性マリア・ザブウォツカと結婚した。家庭では彼女は「マリニゥトカ」と呼ばれた。結婚の一年後に彼女は治療と恢復のためザコパネに滞在した。ブロニスワフは手紙にこう書いている。「僕はマリニゥトカとトランプゲームをし、僕たちはくじで遊んだ。彼女は笑いながら、お前が僕を思い出すより、ヤネクが彼女を思い出す方が多いことを確かめた。」マリア・ピウスツカは肺炎のため40歳でヴィリニュスで亡くなり、ロッサ墓地の家族の墓に葬られた。早くも彼女の死後、ヤンは1928–1931年に中部リトアニアの下院議員、「政府との協力のための超党派ブロック」のリストからポーランドの下院議員、1930–1931年にはポーランド下院の副議長を務めた。1931年5月27日から1932年9月6日まで、彼はアレクサンデル・プルィストル政府で大蔵大臣を務める。1932年から1937年まではポーランド銀行の副頭取を務めた。 東方地域開発協会理事会のメンバーであり、「国民国家連合」の創設者として、1927年にポーランド復興勲章コマンドル・クロス、10年後には同勲章グラン・リボンを授与された。また独立の十字架も授与された。ヤンのおかげで、兄ブロニスワフの1882–1885年の日記がヴィリニュスのヴルブレフスキ図書館に収められることとなった。ソ連邦のポーランド侵攻の後、ヤンは内務人民委員会によって逮捕され、モスクワのルビャンカ監獄に入れられた。シコルスキ・マイスキー協定の結果として1941年夏に釈放されると、ソ連邦から追放された。後に彼は連合王国へ流刑となり、1950年12月21日にペンレイのポーランド病院で心臓発作のため亡くなった。ヤンはレクサムの墓地に埋葬され、ワルシャワのポヴォンスキ墓地にシンボリックな墓が設けられた。